2012年4月17日火曜日

キツネタケ属

これまたチョイメモ。
(ブログ題名を 「きのこチョイメモ」に変えようかな- -;)
数年前、新分類が日本の巷にも出始めた頃
キツネタケ属はヒドナンギウム科に移行した。
最初、腹菌類がハラタケ目に入ったと考えれば何てこともなかったのだけど
キツネタケ属が腹菌類に?と驚き、その所属は強く印象に残っていた。
そして昨日まで、キツネタケ属はヒドナンギウム科と認識していた。
 日本産菌類集覧やIndex Fungorumでも、キツネタケ属はヒドナンギウム科になっている。

ところが
「日本のきのこ」 改訂版ではキシメジ科に戻っているのだ。
手元にあっちの図鑑こっちの図鑑を置き、改訂版だとおもっていたのを旧「日本のきのこ」を見てしまった模様。すみませんm_ _m。

最近、自分のHPをリニューアル予定+αで学名を調べることが多く
「日本産きのこ目録」(幸徳さん作成)、日本産菌類集覧、「日本のきのこ」改訂版を
結構眺めている。
 旧分類では、誰それの分類体系できのこの所属が変っていたりで、その研究者の考え方で所属が違っていた。新分類では分子解析の結果による分類で、きっと分類体系はひとつになるのだろうと思っていた。 しかし、この頃、果たしてそうなのかな? という気がしてきた。
 どの種に近縁だとか系統樹の作成が、もしかしたらその系統樹のグループ分けが、学者の概念で微妙に違うんじゃないだろうか・・・?
 今後、「Dictionari of the Fungi 12」が出ればそれが標準となるだろうけど・・・
よおワカラン・・・。

2012年4月14日土曜日

117p Porotheleacea?

どっち? と気にするほどのことではないのかもしれない。
チョイメモ。
このきのこはヒロヒダタケ。
かつてはキシメジ科ツエタケ属Oudemansiellaに所属していた。
「日本のきのこ」を見ると、ポロテレウム科ヒロヒダタケ属となっている。
117pにはポロテレウム科Porotheleacea....
××科 は××ceaeとなるはずが、単に末尾のeが抜けただけなのだろうか
ポロテレウム科というならPorotheleumceaeなんじゃないのかなぁ
これだとポロテレア科だよねぇ
そんなことを思い、日本産菌類集覧を見てみると
ハラタケ目に ポロテレウム科は入っていない。
ヒロヒダタケはホウライタケ科 Marasmiaceaeに所属していて
Index fungorumでもMarasmiaceaeになっている。
ごく最近になって、新しく科が設立されたのかもしれない。
しかし
Porothelea なのかPorotheleumなのか、どっち?

ポロテレウム科って他にどんなきのこが所属しているのだろう?

追記
P96のオリーブサカズキタケがポロテレウム科ゲロネマ属だった。こちらではPiritheleaceaeになっている。
書いた後で、ヒドナンギウム科もHydnangia科でまともに読めばヒドナンギア科だけれどその科の基準属の呼び方が科の呼称になっているのかな?



2012年4月4日水曜日

Pterulaceaeについて

かつてキヒラタケはヒラタケ科に属していた。
現在はPterulaという科に所属している。
「日本のきのこ」改訂版で、キヒラタケの所属するPterula科はフサタケ科としている。
ところが 423ページでサガリハリタケの所属するPterula科はカンザシタケ科になっている。

おなじ Pterulaceaeで、科の和名呼称がなぜ違うのだろう。

たぶん、科の基準種を調べればおのずとPterulaceaeの呼称がハッキリすると思い
Pterulaを調べてみた。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Pterula
Pterulaceaeの基準種はPterula plumosaとなっている。

カンザシタケの学名は Pterula fusispora Yasuda
フサタケの学名は Pterula subulata Fr.
どちらもPterulaceaeの基準種ではない。

カンザシタケ科もフサタケ科も旧来によるもの?と
日本産きのこ目録を見てみると(新旧が分かる)、フサタケ科はシロソウメンタケ科フサタケ属でサガリハリタケは コウヤクタケ科サガリハリタケ属。
日本新菌類図鑑Ⅱを見てみるとフサタケ属はPterula。
そのフサタケ属が 昇格してフサタケ科というのなら、分かるような気もするのだけど、カンザシタケ科はどこから出てきたのだろう?(フサタケにはカンザシモドキという別名があるらしい)

著者が分担したにしても同じ本(「日本のきのこ」)で、ひとつの科に二つの呼称を使うのは、どう考えてもヘン。
それとも
キヒラタケの所属するPterulaceaeとサガリハリタケの所属するPterulaceaeは別モンなのだろうか?