2012年11月26日月曜日

Xerula sp_T4

これは9月30日にSさんからいただいていたツエタケ。
そのツエタケの検鏡図を描いてみた。
 下は線画にするための元画像(縮小している)

 何となく、それらしく出来ている・・・と思う。
が、結局のところは、ピタッと当てはまる種が見当たらず「 Xerula sp」。

ここまで描けるようになるまで、結構苦労したのになぁ・・・。

線画は手馴れている方から見れば「まだまだ」と言われそう。でも、今回描いてみて徐々に要領を掴めば、ブキッチョな私でも そこそこ出来るようになる、そんな感触を掴んだ感じ。
 

2012年11月16日金曜日

当たり前のこと?

これまで線画を描く場合、描画しやすいようにと何枚かの画像から描画したい部分をコピペし1枚の画像にしていた。そのため元画像を50%に縮小したりしていた。
別に縁シスチジアだけとか胞子だけの描画練習ならそれで何も問題はない。
しかし、胞子・担子器・シスチジアなど1枚の線画にしようとしたとき
対物レンズ20倍で撮ったシスチジア画像を(例えば)50%に縮小して描いた線画
対物レンズ40倍で撮った胞子画像を(例えば)50%に縮小して描いた線画

いずれも同じ線の太さに描いてそのまま1枚の画像にしてしまうと
胞子の描画が大きくなってしまいアンバランス。



右のシスチジアに合わせ 、胞子の線画をあとから縮小すると線も細くなってしまう。



Inkscapeでの描画をSVGファイルで保存しておけば、あとから線の太さは変えられるし、部分的修正も可。ところがSVGファイル保存していなかった場合、もう一度描き直さなければならない。


その前に対物レンズ20倍で撮った場合・40倍で撮った場合、60倍で撮った場合・100倍で撮った場合、画像の大きさは同じでも写し出された組織は拡大されているので、あとから縮小することを考慮した線の太さ、あるいは縮小の仕方を決めておかなければならないんじゃないだろうか・・・。
きっと、このことは当たり前のことなんだけど、部分部分しか描いていなかったので全く気づかずに、ただただ描くことだけしか考えていなかった。
 (そういえば線画を手書きしていたとき、何度も描き直していたっけ・・・)

今後は1枚の資料画像にすることを考慮したやり方を考えなくっちゃ、と下の画像を作りながら思わされた。

2012年11月13日火曜日

ふたたびツエタケ

風邪気味で不調・・・- -;
標本の整理をしていると、9月29日に書き込みをしていたツエタケの乾燥標本が出てきた。
9月29日に掲載したツエタケの写真

やっぱ、やっておかなくちゃとその乾燥標本から切片を作り出し、顕微鏡で覗いてみた。
生標本で見たときには、カバーガラスにコツンコツンと振動を与えると、側シスチジアが飛び出しよく見えていたのに、乾燥標本だといくつかの切片を除いてやっと側シスチジア全容が見えるもの2個を見つけた。標本の状態が悪いのか?・・・いや、縁シスチジアはヒダ縁がすべて縁シスチジアで被われているような状態で、縁の方は形が壊れることもなく難なく好きなものを写真に撮れたので、このきのこの場合側シスチジアは乾燥に弱いのかもしれない。
 で、胞子・傘シスチジア・縁シスチジア・側シスチジアの写真を撮り、Inkscapeで練習。

やはり、チェンマイツエタケだろうか・・・。
きっと柄シスチジアも確認しなくっちゃならないのだろうと思いつつ
冬場の楽しみにとっておこうと思う。
(本当は、「生標本で見たい」がホンネで、乾燥標本からあまり見たくはないんだけど)

2012年11月10日土曜日

CZP

そういえば、PCが新しくなってからCZMを一度もやっていなかった。オキナクサハツの胞子で合成写真を試してみたいと思い、今年はオキナクサハツの深度の違う胞子写真を何枚か撮っていた。CZMをDLしようと昨年の「きのこメモ」にメモしていたURLを開くと、目に入ってきたのは「*最新版としてCombineZPがある。CombineZP.msiをインストールされたい。」と書かれている。どんなもんか試してみようとDLしてみた。
 あれっ?、Do Stackはどこでやるの? と
「?」ボタンの横をクリックすると、これまでと同じCZMの表示になった。

試してみたのは、下の7枚の写真。

合成された写真を色調整をしたのが下の写真。
出来上がりは、まずまずといったところか。やはり元画像が良くなければ出来上がりも悪いわけで、つまりは写真の腕がまだまだということなんだろう・・・- -;。
それにしても・・・出来上がった写真を見て、これを線画にしようとするなら、滅茶苦茶大変そうな感じで息が詰まりそう。ちょ~っと太刀打ちしようなんて思ったのが間違いなわけで身の程知らずというもんだ、と思った。

2012年11月9日金曜日

Inkscapeで練習2

ちょっと典型的ではないけれどキナツムタケ


そのキナメツムタケの側シスチジア

その中からいくつかをInkscapeで描画


 縁シスチジア

 縁シスチジアもいくつかを描画

そこそこ描けるというまでには、もうちょい練習要だなぁ・・・。

2012年11月5日月曜日

蝦夷富士

北海道の羊蹄山を知らない人は、上の写真を見たなら「富士山」と思うのではないだろうか。
中山峠から見た羊蹄山は、富士山によく似ている 。
こちらは真狩から見た羊蹄山で、富士山とはスケールが違うことがすぐわかる。でも、私の大好きな山。
羊蹄山へ続く道の木々は葉を落とし、もうすでに冬を迎えている。

この近くで、ダイダイフチドリクヌギタケを見つけてから今年で8年目。今年も出会えるだろうかと行ってみた。・・・見つけられなかった。けれど、山と自然が気持ちを和ませてくれる。森の中では雪虫が飛び、もう少しでここも雪が降るよと教えている。今度来た時、木々はすっかり葉を落とし羊蹄山はもっと真っ白になっているのだろう。北海道の今年のきのこシーズンはいよいよ終わりに近づいた。

2012年11月4日日曜日

Inkscapeで練習

先日、フウセンタケの胞子をInkscapeで描いてみた。
相変わらず、ペジェ曲線には閉口気味。
スイスイとまでいかなくても、少しづつ練習しなくっちゃ上手にはならんよねぇ・・・と、 Inkscapeでシスチジアを描いてみた。


全部をペジェ曲線で描けず、途中ポイントポイントを直線で引っ張り、あとからノードツールでその直線を曲線にしたので、ちょっとごまかしの描写というところか・・・。
これがスイスイと描けるようになれば、組織をばらして醜くなった画像をさらさなくても良いわけで、やはり苦もなく描けるようになれば良いなぁ・・・と思う。

2012年11月1日木曜日

Pholiota sp

腐朽倒木(または埋もれた材 )に群生しているきのこがあった(10月29日 留寿都村)。
キナメでもチャナメでもシロナメでもないよなぁ~と、写真のきのこを採取してきた。
 吸水性があり、乾くと傘表面や傘肉は黄色味を帯びてくる。
胞子は水封で見ると淡い褐色、KOHでマウントすると蜜黄色。発芽孔は不明瞭。
側シスチジアは多数見られ、コットンブルーで内容物はよく染まる。
傘表皮の菌糸はキナメツムタケに類似

シスチジアの形状は厚膜シスチジアで、殆どが長首紡錘形。先端部分が他の○○ナメツムタケとは違うように思われる。
縁シスチジア

側シスチジア
そうそう、傘表皮はKOH(3%)を滴下すると即座に赤褐色に変色。
匂いは、最初無臭または特徴のある匂いはしない。時間が経過しやや古くなると木の腐った臭いというのかやや不快な匂いがある。味は温和。
キナメツムタケやシロナメツムタケがひとつの節を構成しているなら、その節に所属するのではないか・・・と思うのだけど、よく分からない。