今年も探していたきのこに出会えなかった。秋になりフィールドに出るたび「黒または灰色・小さい」をインプットし足元をジックリ探してきたのだけれど・・・。
その小さいきのこを見ようとして時々見かけながら見かけるだけに終わっていたGalerinaを採取してきた(22日)。
小さいきのこは採集用の紙袋に入れると家に帰る頃にはすっかりヘタってしまい、案の定採集したGalerinaもヘタっていた。(アルミホイルを持っていたので、アルミホイルに包めば良かった)
普段胞子の写真を撮るときは、胞子紋を取る要領でカバーグラスに胞子を落としている。けれど、半ば乾燥してしまったものでは胞子を取ることもできず、胞子は組織と一緒に観ることにした。
ふむ、2胞子性なんだと思い、縁シスチジアの形状(側も同形)から種名を追ってスイスの菌類図鑑を見てみるとGalerina vittiformis var. pachyspora Sm. & Sing.に落ちる。きっと傘表皮や柄シスチジアも見たほうが良いと思いつつ、見るまでもなくこの種と行き当たったので省略。
日本新菌類図鑑をみると、4胞子型も2胞子型もケコガサタケになっていて、「日本では2胞子型が多いようである。」と記載されている。
上の写真のものは、日本で一般に見るケコガサタケなんだろう。
外国ではいくつかの変種に分けているようで、ケコガサタケは厳密にはGalerina vittiformis (Fr.) Singerを指している。Galerina vittiformis var. pachyspora Sm. & Sing.もケコガサタケで本当に良いのかな?と、ふと思った。
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