2014年6月30日月曜日

Peziza micropus

 長雨のあと、時々曇るものの晴天が続き、森の中はカラカラになってきている。わざわざ遠くまで出掛ける気になれず、近くの防風林に行ってみた。
 アミヒラタケ、ウラベニガサ、キララタケ、チャワンタケの仲間、ヒメベニヒダタケの仲間が出ていた。キララタケは柄シスチジアの有無を確かめるため採取、チャワンタケの仲間とヒメベニヒダタケの仲間と思われるものを採取してきた。キララタケと思われるその柄に柄シスチジアがあれば、キララタケモドキかもしれない、と思っていたが柄シスチジアはなかった。先日のキララタケはキララタケで良いのだと思う。

下のチャワンタケは 
検鏡してみて、おそらくPeziza micropusだと思う。日本のきのこ(山渓)に載っているけれど和名は付いていないようだ(それとも学名がそのまま和名になっている?)。P. micropusは子実層の下の実質層がサンドイッチ状に層になっている。
(下の写真は2枚の写真を貼り合わせている )

側糸は 糸状で先端部がやや膨らんでいる。


下はたぶんヒメベニヒダタケだろうと、現場で思ったものの違うかもしれない。
傘径は2.5cmくらい。基部のゴミ を取ろうとしたら子実体が倒れてしまい、やむなく木の上に乗っけて写真を撮った。
水分が多くうまく切片を作れず、乾燥させてから検鏡しようと思う。

2014年6月29日日曜日

コゲチャベニヒダタケ近縁種?


傘中央部にシワがあり、もしかしたらコシワベビヒダタケとかクロシワベニヒダタケ(仮)の類ではないだろうか、と思ったきのこは傘表皮の組織を検鏡した途端「違っていた」に変わった。
傘表皮のシスチジアというのだろうか、Elements of the pileipelisというのだろか
形状はパッと見た感じほぼ円柱状。「シワ」のつくベニヒダタケは類球形から嚢状の柵状被になっているらしい。
 
では、何だ?、ということで検鏡図を 作成した。
高橋さんのサイトのコゲチャベニヒダタケ
http://www7a.biglobe.ne.jp/~har-takah/Pluteusphaeocephalus.htmlw)を拝見すると、コゲチャベニヒダタケの検鏡図とよく似ている。しかし側シスチジアと柄シスチジアの形状が違っていて、コゲチャベニヒダタケとは少し違うようだ。ん~まぁ・・・コゲチャベニヒダタケのお仲間?ってことにしておこう・・・。 
 
 


2014年6月27日金曜日

ベニヒダタケの仲間

先日24日に古いホダ木の置いてある森へ行ってみた。
毎年コゲチャベニヒダタケが発生していて、今年も出ているかな? と歩いてみると
コゲチャベニヒダタケとは雰囲気が違う2種に出会った。
傘中央部はシワがあり、傘色は写真で明るくなってしまったけれど灰色かかっていてもっと暗色。
家に帰ってきてから写真を撮ると、下はちょっと暗色すぎるかな?って感じ。
 コシワベニヒダタケってなかったっけ?、と日本きのこ図版の索引を見るとクロシワベニヒダタケという仮称種があった。傘のシワは著しいというほどではないけど、おいおい照合してみようと思う。



もう1種は傘表面が濃褐色のベルベッド状。
こちらは採取し手に取ってみると、柄の基部が黄色かったので、これがキアシベニヒダタケなんだろうと思う。たぶん。



2014年6月21日土曜日

コキララタケ

きのこのサイトを出していると
きのこに詳しいように思われているらしいのだけど
全くの初心者の人よりは幾分知っているきのこが多いかナ?程度で、実は全然詳しくない。
その一つに、キララタケなるオーソドックスなきのこが、よくわかっていない。

昨日、近くの防風林で キララタケ属だろう・・・までは分かるきのこに出会った。
 傘の白い雲母鱗片を検鏡してみると、どうもキララタケではないらしいことが分かった。
 どうもコキララタケらしい。コキララタケには近くにオレンジ色のオゾニウム(菌糸マット)があるはずで、採取時肉眼では近くにそれらしい菌糸マットは なかった。しかし写真をよくよく見ると、これがそうかなぁ?と思われるものが基部近くにある。




で、下の写真はおそらくキララタケ。
鱗片はコキララタケに見られる数珠つなぎのウィンナーソーセージに似た形状の菌糸が見当たらず、たぶんこちらはキララタケで良いのだと思う。

昨日、胞子やシスチジアの写真を明日撮ろうと思い、そのまま机の上に置きっ放しにしておいた。今日帰宅して見てみると、なっなっ・・・なんと両方とも溶けてしまっていた。そりゃインクスカップってことはわかっていたけど、こんなにも早く溶けちゃうなんて・・・(ーー;)。そのうち、また採集にでかけなくっちゃ・・・。

それにしても、鱗片が消失していなければ(上の写真の同定が間違っていなければ)、肉眼的にコキララタケの雲母鱗片は 大きく、キララタケの雲母鱗片は砂粒状だということがわかった。

追記メモ
キララタケモドキ Coprinellus truncorum はキララタケCoprinellus micaceusとよく似ているようだ。
次回、柄シスチジアを確認すること。


2014年6月14日土曜日

6月の雨降りのあと

6月の初め頃、30度以上の真夏日が3日位続きカラカラ天気で、とても出かける気にはなれなかった。それが、このところ・・・もう何日雨が降り続いただろう。
「6月の雨降りのあとは、Mycenaの季節」、そんな風にここ何年か実感していて
今を逃したら出会えないきのこもあるよなぁ・・・と出かけることにした。

某アカエゾマツ林にはクヌギタケ属やホウライタケ属の小さなきのこが、あちこちで足の踏み場もないほど発生していた。
目的のきのこも発生していた。
Mycena purpureofusca

そのまま帰るには、チョットもったいないような気がして、針葉樹をところどころ交えた広葉樹林 を歩いてみることにした。
以前、この道路脇でクチキフミヅキタケを見つけたことがあった。それと、種名は分からないけれど綺麗なワイン色のチャワンタケも見つけたことがあった。でも、今回は残念ながらクチキフミズキタケもそのチャワンタケも見つけることが出来なかった。

明日も雨の予報。
明日は北海道キノコの会の定例観察会。
どんなきのこに出会えるだろう。

2014年6月13日金曜日

オオフタツミウラベニタケ(青木仮称)

このきのこは、昨日羊蹄山麓のアカエゾマツ林で採集。数年前から気になっていたきのこで、おそらくEntoloma cetratumだと思う。


調べていたEntolomaの図鑑にオオフタツミウラベニタケとメモがあった(メモした記憶は全くない)。
この種名は日本きのこ図版のものだとすぐ様わかるのは、2胞子性の担子器のきのこに青木さんはよく「フタツミ」を使っているからにほかならない。
子実体が大きいわけでもなく胞子が大きいわけでもないのに、なぜ「オオ」が付いているのだろう・・・そんなことがふと気になった。
 気にするほどのことではなく、先にフタツミウラベニタケという仮称のきのこがあったために、単に「オオ」を付けただけかもしれない。

 でも、やっぱり「オオ」以外に何かなかったのかなぁ・・・。

2014年6月3日火曜日

オオシトネタケ

5月24日に、函館のU家さんからオオシトネタケを送っていただいた(感謝です)。
トドマツ林内に置かれた古いシイタケのホダ木に発生していたという。
フクロシトネタケと見分けがつかない程よく似ている。

Discinaの仲間は、「綺麗な状態のうちはまず胞子が出来ていない」が定番のようで
このオオシトネタケも送られて来た時には、子嚢がやっと出来始めてきたところだった。
それから一週間たった5月31日、顕微鏡で覗いてみると子嚢の中に胞子が出来始めていた。
でも、未熟。
そして今日、これ以上の 追熟は無理かな?・・・いい加減乾燥させないと傷んじゃうな・・・、の状態になり、子実層の上にカバーグラスを置き半日放っておいた。カバーグラスにいくつかの成熟した胞子がついていた。

私が散見してきたフクロシトネタケの胞子は表面の網目が薄く平滑に近い。網目を写し出す楽しみは今ひとつ物足りない。オオシトネタケの網目を実際に見てみたい・・・と頭の片隅にいつもあったわけで、今回念願かなった次第。

あ~、フクロシトネタケとは、やっぱり違うね。
この網目、輪郭の写真と何とか合成できないかと、ピントを少しづつずらし撮ったものをCombineZPで試した。が、合成写真(10枚の合成だったんだけど・・・)は思い通りにならず失敗。
練習が足りないんだろうね。

 と・・・・今日は、遊んでいたというか オオシトネタケにすっかり遊ばれていた。